サーバーダウン。

世界中で利用されている名だたるSNSサービスのサーバーが突如全停止。

日本時間の深夜一時に世界は大混乱に。

緊急のニュースでテレビは何度も同じ情報を繰り返していた。

 

だが一方で、私の心はすぐに落ち着きを取り戻していた。

どうせまたすぐ復旧するだろう、そんな根拠のない、でもどこからか来る確信を持って眠りについた。

 

翌朝、復旧は不可能だとするニュースがテレビで流れた。

 

世界的なクラッカー集団によって根本から破壊されたデータベースは、もう二度ともとには戻らないという。

そんなニュースを観てもなお、私の心はいたって平穏だった。

毎日毎日、SNSで見かけていた優秀そうな起業家たちのことを思い出すと、またすぐ取って代わるようなサービスができるだろうと思っていた。

そしてサーバーダウンのあの日から、半年が経つ。

この半年の間、私たちの主な連絡手段は手紙になっていた。

せっかく買ったばかりのiPhone7は、もはやそのほとんどの機能を必要とせず、ただただ毎月高い請求書だけが届く。

なんでこんなものにここまでのお金を毎月払っていたのだろう。数か月前までの自分が信じられない気分だった。

半年も経つと、予想の通り、SNSサービスは次々と誕生した。

でも予想とは裏腹に、利用者はあまり増えなかった。

手紙は相変わらず主要な連絡手段となり続け、

私は部屋の片隅に手紙を温かく積み重ね、友達や恋人とのコミュニケーションを楽しんだ。

私は手紙を書くことが好きになった。

玄関先のポストは、私の毎日に彩りを与えてくれる。

今日も朝、起きてすぐにポストを確認しに行く。

あの人から届く、手紙を迎えに。

 

 

ということでさっき、久々に手紙を書いて彼女に送ってみました。

これが言いたかっただけです。

では、アビアント!

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